Claude Codeが「ADHDの外部脳」として機能することに気づいたのは、使い始めて3週間後だった。

ADHD×開発の根本問題

ADHDエンジニアの問題は「技術力」ではない。問題は「継続性」だ。

  • 昨日どこまで実装したか覚えていない
  • どこかのファイルに書いたはずのルールが見つからない
  • 実装の途中でタスクが切り替わり、戻ったときに文脈が消えている

「あれをやろうとしてたんだっけ」から毎回始まる。この「文脈の回復コスト」が、ADHDエンジニアの生産性を下げる最大の原因だ。

CLAUDE.mdが「プロジェクト記憶」になる

Claude Codeは、プロジェクトのルートに CLAUDE.md を置くと、そのファイルを毎回読んでからタスクを開始する。

これは「記憶の外部化」として機能する。

# CLAUDE.md の例
## アーキテクチャ
- バックエンド: FastAPI + SQLAlchemy
- フロントエンド: Vanilla ES6 modules

## 今進めていること
- 認証フローの改善(作業中)
- 次のタスク: ユーザー設定画面の実装

## やってはいけないこと
- datetime.utcnow() は使わない(timezone.utcを使う)
- テストなしでマージしない

翌朝Claude Codeを開くと、AIはこれを読んで「昨日の続き」から始めてくれる。自分が覚えていなくても、AIが覚えている。

カスタムコマンドで「開始の摩擦」を消す

ADHDの最大の敵は「タスクを始める」ことだ。

Claude Codeは .claude/commands/ にMarkdownを置くと、/コマンド名 で呼び出せる。これを活用して「今日やること」を1コマンドで始められるように設計した。

/今日のタスク → 優先順位付きのタスクリスト生成
/レビュー     → 書いたコードのレビュー
/実装 "機能名" → 機能実装 → テスト → コミットまで一気通貫

「何からやるか考える」時間をゼロにすることで、タスクの開始が「コマンドを打つだけ」になる。

マルチエージェントで「一人で全部やる」を諦める

ソロプレナーのADHDあるある: 「全部自分でやらないといけない」という強迫観念。

でも1人で開発・設計・テスト・セキュリティレビューを全部高品質にやるのは物理的に無理だ。ADHD的にはさらに難しい(注意が分散するから)。

Claude Codeでは複数のAIエージェントを並列で動かせる。「この設計でいいか」を1人で悩む代わりに、AIに「実装視点・セキュリティ視点・ユーザー体験視点」で同時にチェックさせる。

これが「1人で全部考える」から「AIに多角的に確認させて自分は判断だけする」への転換だ。

ADHD向けClaude Code設定のまとめ

  1. CLAUDE.mdに「今やっていること」を毎日記録 → 翌日の文脈回復コストがゼロになる
  2. よく使う作業をカスタムコマンド化 → 「何からやるか」を考えなくていい状態を作る
  3. 実装・テスト・コミットをワンコマンド化 → 「後でテスト書こう」という先延ばしをなくす
  4. AIを「チェッカー」として使う → 1人で全部考えなくていい精神的余裕が生まれる

Claude Codeは「開発ツール」というより、「ADHDの脳の外部化インフラ」として機能している。


ADHDとAIの活用について、実践的なプロンプトをnoteで公開しています: note.com/th19930828