AIコーディングツールのレビューは無数にある。でも「ADHDエンジニアとして使えたか」を軸にしたレビューは少ない。
3ヶ月使い比べた率直な感想を書く。
ADHDエンジニアの特有の課題
ツール評価の前に、前提を共有する。
ADHD的なコーディングの問題は「技術力」ではない。問題は:
- コンテキストスイッチ: 別タスクが気になって集中が途切れると、元の場所に戻れない
- 実装途中の放棄: 難しいバグに詰まると「後で考えよう」で放置
- 定型作業の忘却: 「テストを書く」「コミットメッセージを書く」など、毎回やるべきことを飛ばす
これらにどう対応できるかが、ADHDエンジニアにとってのツール評価軸だ。
Claude Code — 1番続けられた
ADHDとの相性: ★★★★★
最も続けられたのはClaude Codeだった。理由は「コンテキストを保持してくれる」から。
CLAUDE.mdにプロジェクトのルールを書いておくと、毎回「昨日どこまでやったっけ」を説明しなくていい。ADHDにとって、「前回の続きから始められる」は生産性より先の問題だ。
# CLAUDE.md の効果
- 毎回のコンテキスト説明が不要 → 「開始の抵抗」が消える
- プロジェクトのルールを記憶させる → 「どうやるんだっけ」検索が不要
- テスト・コミットなどの手順を自動化 → 定型作業の飛ばしが防げる
弱点: 月額コストが高い。使いすぎると費用が積み上がる。
GitHub Copilot — 補完として使う
ADHDとの相性: ★★★☆☆
行単位の補完は速くて快適だ。タブキーで次の行が入力されるのは、入力コストを下げて「書く気になる」効果がある。
ただ、ADHDとの相性問題がある。補完候補を見ていると「こっちの書き方の方がいいかも」と気が散り始める。候補が出すぎると迷ってしまう。
使い方: Claude Codeと組み合わせ、「Claude Codeが方針を決めてCopilotが書く」という分担が一番効率的だった。
Cursor — UIデザインには使える
ADHDとの相性: ★★★☆☆
画像からUIコードを生成する機能は、ADHDには刺さった。「こういうUIを作りたい」という視覚的なイメージが先にある場合、言語化なしにコードに変換できるのは大きい。
ただ、VSCodeフォークなのでエディタが重い。ADHD脳は「読み込みが遅い」だけで集中が切れる。
使い方: UI実装専用ツールとして限定使用。
ADHDエンジニアへの推奨
| 状況 | おすすめ |
|---|---|
| ADHD×プログラミング初心者 | GitHub Copilot(最もシンプル) |
| ADHD×Web開発(本格的に) | Claude Code(CLAUDE.mdで設計) |
| ADHD×UIデザイン重視 | Cursor(視覚的なフィードバック) |
重要な原則: ツールの性能より「続けられるか」を優先する。高機能なツールは学習コストが高く、ADHDはそのコストで挫折する。「使いすぎてもいい程度のシンプルさ」がADHDには必要だ。
AIとの付き合い方について、もっと詳しくnoteで書いています: note.com/th19930828